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柳澤康司Art Music研究室 | 小弦楽四重奏曲 | 尾崎宗吉 

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作品名:小弦楽四重奏曲 作品1
楽器編成:弦楽四重奏 1stヴァイオリン 2ndヴァイオリン ヴィオラ チェロ
Kleine Strichquartett Op.1
作曲家:尾崎宗吉 1915年4月22日〔日本 静岡県舞阪〕-45年5月15日〔中国 広西省全州〕
Ozaki.Sokichi
作曲年:1935年9月(日本)
初演:1935年11月3日(非公式)・11月25日東京音楽協会第一回オーデション公開演奏会 会場:仁寿講堂
初演者:フィルハーモニー クヮルテット
出版:2005年 音楽の世界社
監修:柳澤康司

色彩感豊かなハーモニーと明晰なリズムのバランス感覚。尾崎宗吉の個性ともいえる、こうした際立った作風は、デビュー作となった「小弦楽四重奏曲」にも凝縮されている。
この作品は、1935年の初演以来、日本の作曲家の作品では稀な程、頻繁に演奏会で取り上げられていた人気の曲であった。戦禍の中で所在不明となっていたが、幸運にも1981年に自筆譜が発見された。
小規模だが驚くほどに鮮烈な音楽がここにはある。尾崎の作品が何故、演奏家と聴衆、双方のこころを惹きつけるのか。それは「技術というものは表現しようとする内容を対象とせずには考えられない。」という信念に満ちた作曲家自身の言葉から充分に窺い知ることができるのではないだろうか。
戦争という不安の時代にありながらも、静謐な美しさの絶筆「夜の歌」を遺し尾崎は、再び戦地へ赴く。

第一楽章 Allegro
決然としたイ短調のコードで開始される躍動的な楽章。推進力と広がりのあるファーストヴァイオリンの第一主題、輝かしい三連のリズムの第二主題、高揚するトリルとそれに続くクロマチック(半音階)の急激な下降、更にチェロによる主題の再現によって、活気をもって展開してゆく。

第二楽章 Andante
故郷での幸福な時を回想するかのように、やさしさに満ちた歌が綴られてゆく、きわめてデリケートで叙情的な楽章。

第三楽章 Rondo Scherzando Vivace
ピチカートの導入部分に続き、諧謔的でユーモラスなテーマが提示される。浮遊しているように落ち着かないムードの対照的なメロディーがポリフォニックな手法もまじえて絡み合い、セカンドヴァイオリン、ヴィオラ、チェロへと引き継がれながら執拗に繰り返されるリズムパターンが強烈なコードによって否定される。諧謔的なテーマはしだいに切迫し、突如短いコーダで終結する。

柳澤康司Art Music研究室


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