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都市計画で消えてしまう大正時代の空間 


淡路町画廊演奏会ドキュメンタリー Vol.05(記録と再生プロジェクト)

お茶の水駅を聖橋方面に歩き、ニコライ堂を右手に眺めるあたりから、左に折れ通称 幽霊坂をおりて行くと、一面が蔦に覆われた建物があります。
大正6年(1917年)に建てられた書籍商 松山堂の『蔵』です。この蔵は、関東大震災や戦災にも耐え残り、1983年から『淡路町画廊』として開廊して以来、多くのアーティストの作品を展示紹介してきました。残念なことに、この蔵の画廊は都市開発によって2010年春には取り壊され跡形も無く消えてしまいます。本の街神田の書籍商により大正6年に建設されて以来、神田の歴史と共にあった建造物ですが、 未だ蔵の移築保存などの話はないそうです。

蔵の中に足を踏み入れると、そこには大正時代の息吹を感じさせる、静かな空間が広がっています。まるで時空を超えて、1917年の神田にいるかのようなのです。蔵の三階、最上階の天井の立派な梁には、「大正六年 書籍商 藤井利八」と墨で書かれています。かつて北大路魯山人とも縁があったということです。

今回の『蔵』の取り壊しの話は、私にあることを実行することを考えさせました。それは、「この大正時代の空間でチェロを演奏し、その響きと共にこの歴史ある蔵の記憶を永遠に残したい。」ということです。2005年に、ここでコンサートを開いた時には思いもよらないことでしたが、私は今年の6月6日に“淡路町画廊・蔵の響きコンサート”でチェロを演奏します。

チェリスト 柳澤康司

2009年6月6日(土):“淡路町画廊・蔵の響きコンサート” 詳細はコチラ>>

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